中二病・女子の場合

とかく色恋の話に持ってゆきたがる。

「ねえ、なまずちゃんの好きな人教えて?」
「いない」(だって男子は乱暴で怖いから…)
「えー!?その年にもなって好きな男の子がいないなんておかしいよ。男子の中でいいと思ってる人は?」
(殴らない人なら…)「えーと…B君あたりかな?」
じゃあ、なまずちゃんはB君のことが好きなのね?チョコ渡して告白しちゃいなYO!

そうして、あれよあれよとクラスメートたちに連れられるままにチョコを買い(『産地直送』の箱に入った大根チョコだった)、道案内されてB君の家の前へ。
「「「なまずちゃん、ファイト!」」」
出てきたのはB君のお姉さん…いや、お母さんだったかな?
「あの、これ、B君に渡して下さい。」それしか言えなかった。
帰りはどう帰ったのか覚えていない。

次の日登校すると、私がB君にチョコを渡したことが学年中に広まっていた。