母還暦

実家の母から珍しく電話がかかってきた。
「今日、お母さん、誕生日。」
すっかり忘れていました。というより家族の誕生日ほとんど知りません。


先日の診断で自閉症(母にはわかりやすくこう言う)の疑いが強いことを話したら、
「お母さんも自閉症だったのよ。兄妹のなかで一人だけのろくてね。血統かしらね。」
そうだったんだ。実家が異常に汚かったのも合点がいった。よくそれで父に怒られていたっけ。


電話を切って、お風呂に入ってる時に、母が今年60になることを思い出し、
あわててかけ直し、「お母さん、自閉症の人はボケにくいんだって!」と言うのがやっとだった。
今の私にはお祝いも何もできないから。